2003年11月1日開業。リウマチ膠原病(こうげんびょう)の専門ですが、この疾患群は、からだ全体をGeneralにみることが要求されます。体を総合的に診ること、そして危機をいち早く判断し、高度専門医療機関と連携すること、このことは「西成田医院」の基本的姿勢です。
そしてまた、体のみならず、心や精神の問題にも力の及ぶかぎり対応して参ります。

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●かぜのたより
(2012年11月7日)

 風邪(かぜ)の話である、一年中かぜをひいている、という人がいる。しかし、おそらくそれは間違い。ある種の「アレルギー症」でくしゃみや鼻水、咳などがでることがある。花粉症などでもそうである。ちょっとした温度差の空気の流れ、ほこり、しゃべるという刺激でもこれらの症状がでる。むろん、こうした場合、かぜ薬に手を出すのはよくない。

必要なら「抗アレルギー薬」が有効である。

 かぜとは、ウィルス、細菌、マイコプラスマといった病原微生物に感染することで起こる。ウイルスによるものが多く、かぜの80〜90%をしめる。かぜを起こすウイルスの種類は実に多い。ウイルスによっては、くしゃみ、

鼻水程度で済むこともあるが、別のウイルスではのどの痛みが強かったり、また別のウイルスでは咳や熱が出る、といった具合である。

 これからの時期、インフルエンザウイルスは最も危険な相手である。このウイルスは、毎年自ら生き残るために、少しずつ自分の体を変える。変異である。人間の側もまた、その変異を予測しワクチンを創る。ぴったり合えば完全に有効だが、いつもそうとはかぎらない。人とウイルスとの知恵比べである。ワクチンは症状を重症化させないためにうつ。高齢者や乳幼児、免疫力の落ちた人では命を落とさないためにうつ。このウイルスは20℃以下の気温、20%以下の湿度を好む。空気で感染するが、手などを介してもうつる。保温、加湿、うがい、手洗いが重要な所以である。

 かつての日本の総理大臣、岸信介氏の言う長生きの秘訣。「かぜひかず、転ばず、義理を欠く」だそうである。最後の一つが俗世界に生きる人間にとっては、厄介である。蛇足。

 【かぜ症候群】(2004.6.1更新)
   かぜというのは症候群です。一般的にかぜはウイルスによって起こりますが、ウイルスの種類により症状はさまざまです。ある種のウイルスでは、咳や発熱を起こすし、別のウイルスではのどの痛みが中心となることもあります。場合によっては呼吸器の症状より、吐き気や下痢といった消化器の症状が中心となることもあります。かぜ症候群を起こすウイルスに特効薬的に効く薬はないわけで、基本的には、症状を和らげる対処療法が中心となります。しかし、多くの場合、ウイルスの感染によって荒れた、気道やのどの粘膜には細菌感染が起こりやすく、こうした細菌の二次感染が疑われる場合は抗生物質が有効となります。また、これもしばしば臨床上経験されることですが、かぜ症状が軽快しても頑固な咳などが持続することがあります。荒れた粘膜にはアレルギー変化をきたしやすく、ちょっとした空気の流れやほこリなどを吸うことで発作的な咳がでることがあります。こうした場合には、かぜ薬を漫然と続けるのではなく、抗アレルギー剤を服用することで症状が改善されることがあります。
 だいぶ暖かくなりましたが、今、この持続する咳を伴ったかぜ症候群の方が多いようです。前に述べた、アレルギー変化によるのか、またマイコプラスマという病原微生物の感染なのか、たぶん両方なのかもしれません。
 いずれにしろ、「かぜ」は症候群であり、様々な原因、病態があることを御理解ください。

●花粉症
2004.6.5
なぜ、今、花粉症かというと、花粉症の原因となる物質は、なにもスギ花粉だけではなく、様々な物質(アレルゲンといいます)がいわゆる「花粉症」の症状をだすので、必ずしも「季節限定」というわけではないのです。前述の「かぜ症候群」のなかでも書きましたが、しばしば、「かぜ」と間違えられているアレルギー反応、すなわち花粉症が外来では見受けられます。当然、花粉症としての治療をしないと、なかなか症状は改善しません。

今の時期ですと、原因となるアレルゲンは、イネ科の植物、たとえばハルガヤ、カモガヤといった植物の花粉です。8、9月となると今度はキク科の植物、ヨモギやブタクサなどがアレルゲンとなります。頑固に咳や鼻水が持続する方は、そうした観点から一度検査をしてみては如何でしょう。

●関節痛
当院は、リウマチ科を標榜していますので、関節の痛みを訴えてくるかたがたくさんいます。
関節の痛みといっても、実は原因はたくさんあるのです。このページでこれから少しずつ、リウマチの話をはじめ、関節痛の話をしていきたいと考えていますが、とりあえず、もし関節が痛んだら次の点に注意してみてください。

1.痛む関節は1つか2つか、あるいはもっとたくさんの関節が痛むのか
2.痛む関節は、目でみて腫れているかどうか
3.持続して痛いのか、一時的なのか、あるいは時々痛むのか
4.痛む関節は、手足か、腰や背骨なのか
私が、外来でお聞きすることことも、上に挙げたことが中心です。実は、この4点がきちんと確認できれば、病気の診断の7割は終わりと言ってもいいくらいです。
あとは、血液検査とレントゲン写真での確認ということになります。

●肥満症
04年11月13日 更新
秋が深まりました。食欲の秋といいますが、私は、外来でよく言うのですが、食欲があることは元気な証拠で、どんな病気を抱えている方でも食欲があるということは大変よいことなのです。
 しかしまた、糖尿病や高脂血症など生活習慣病を抱えている方にとっては、食欲がありすぎて体重が増えることは大変困るわけで、秋という時期は油断のならない時期でもあるわけです。

 ところで、肥満というのは今日どういふうに計算されているのでしょうか。標準体重はどのように計算されているかご存知ですか。
 昔は、簡単に身長から100を引いて0.9をかける。たとえば、160cmのひとであれば、160−100で60に0.9をかけて54、つまり160cmの身長の方は、54kgを標準体重としたわけです。
 今、医学的にはBMI値というものを求めます。BMIというのは、Body Mass Index
の略です。どのように求めるかというと、
 BMI=体重(Kg)÷身長(m)2
BMI値が18.5−25は普通体重で、22が標準体重です。18.5以下は「やせすぎ」、25以上は「肥満症」です。
 BMI 22を標準体重とすると、たとえば160cmの人の標準(理想)体重は、
 標準(理想)体重=身長(m)2×22
            =1.6×1.6×22=56.3(Kg)ということになります。 
 先にあげた例で160cm、体重54kgの人、実際に計算してみてください。
BMI=54÷(1.6)2の式になります。卓上計算機で計算するとBMIは23、立派な普通体重です。
 しかし、計算機がないとなかなか難しいですね。
そこで、身長から100をひいて90をかける「旧式法」とBMIの「新式」を比べてみましょう。右の( )内はBMI25ぎりぎり、つまりそれ以上は「肥満」という数字です。

「旧式」の標準体重 「新式」(BMI)の標準体重
身長 145cm:40.5Kg46.5Kg(53.0Kg)
150cm:45.0Kg49.5Kg(56.5Kg)
155cm:49.5Kg53.0Kg(60.0Kg)
160cm:54.0Kg56.3Kg(64.0Kg)
165cm:58.5Kg60.0Kg(68.5Kg)
170cm:63.0Kg63.5Kg(72.5Kg)
175cm:67.5Kg67.3Kg(77.0Kg)
 およそこんな具合です。新式では(BMIでは)身長が低いほど、「旧式」より標準体重が重く計算されることがわかります。逆に身長の高い人175cmくらいになると「旧式」「新式」ほとんどかわりありません。
 おおざつぱにいえば、160cm以下のひとであれば「旧式」で計算してプラス3−4kgして「新式」のBMI値とほぼ同等であろうし、160cm以上であれば1kg程度プラスすればBMI値と変わりないといえるでしょう。
いずれにしろこれは標準体重の話で、肥満症は7−10kg程度は、標準より重いわけです。「美容」という観点と「生活習慣病」を持っていないという観点からは、
日本人の場合、まださほど「肥満症」を心配することでもないかも知れません。
何かの参考まで。





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